つれづれのおと

ディアマイロックスター

2020.2.11 京セラドーム大阪

行ってきました。今年2回目、人生2回目、の、京セラドーム大阪。

昨年末のナゴヤドーム公演もとてもよくて、ちゃんと感想書きたいなあと思ってたけどなんだか気が引けて、でも今回はちょっと残しておきたいなあ、と思ったので、書くことにしました。

正直、わたしは本当に彼らの歴史には疎くて、一応4年位前からファンではあるけど全然過去を追うこともできていなくて、そんな意味では毎回毎回初めてのツアーに臨むような気持ちでいるのだった。

そんな向き合い方で申し訳ないような気もするけれど、でも、他でもない自分から見た、というのは自分にしか見えないものだし、何といっても忘れっぽいんだから、書き残しておこうかなあ、と。

これも毎回毎回書いてるけど、レポではなく日記です。あと私見

ただし曲名とか演出とかには結構触れてると思うので、その辺、ご承知おきを(ただ記憶がだいぶ抜け落ちているのもあり、全ての曲には言及してないです)。

ただ一つだけ言えるのは、百聞は一見に如かず、ということ。これを読んで、もしくは読まなくても、少しでも興味があったら、4月の東京ドーム公演へぜひ足を運んでみてください(延期になってしまったのでまずは映像とか観てください)。本当にかっこいいから!

 

 

今回はありがたくも往復新幹線宿泊あり、な余裕のある遠征。なおかつ1月のQALで予習をしていたので、京セラドームが地下鉄の駅からすぐ、というのはわかっていた。

なので、カレー食べたりココア飲んだりまったりしたり、余裕をもって過ごせたのであった。ありがたい。

駅とドームに隣接したイオンの入り口にはQALの時と同じく大きな柱巻き(と、呼ぶのでいいんだろうか)が。

前回、それを撮影するお客さんたちを「はい正面はこっちですよーそこから撮っても端が切れますよー」と誘導してらっしゃるスタッフの方がいらした、と面白おかしく友達に話していたら今回もいらしたので笑った。まあ混雑するもんね

店内にも、メンバーを模したバルーンアート(えまさんにちゃんとおひげがあって感動)が飾ってあるお店や、これまで出てなかった写真(英二さんが用心棒のごとく和ちゃんの方に腰をかがめてるやつ)のポスターがあったり、やっぱりお祭り感あるなーと。ナゴヤドームに隣接したイオンも、ドームで講演するアーティストの曲流してるお店あったもね。

 

 

今回はさらにありがたくも、同行のお友達がSUPER指定席を当ててくれたのだった。

座席表見た時からもしや?と思ってたけど、いやもうアリーナクラス以上の会場でわたし比で一番いい座席さ!ありがとう!って感じでした。とにかく上手だったというあれです。

客入れでAnother One Bites The Dustが流れてきた時も一人めちゃくちゃテンション上がった。いや名古屋と同じだったんだけどさあ…2週間前に同じ場所で観たパフォーマンスがよみがえる。アダムちゃーん!!左右対称のオシロスコープみたいな映像もかっこよかったなあ。ギターの音と連動してるの。えまさんは結局観に行かれたのかしら。

 

 

で、確か開演の5分前、ステージにぞろぞろと白いセーラー服の吹奏楽団が登場。

おお!?と思ったところで爽やかに始まる「MY WAY」の演奏。そういえばパンチドランカーツアーの楽屋で和ちゃんが流してたような、とお友達。

途中に「JAM」のサビをはさむアレンジも流麗に演奏が終わると、今度は「見てないようで見てる」が!何でこの曲?と思ったけど、SJTDVDでも特別扱い(映像というかカット割りが凝ってた、よね?)されてたから何かあるのかしら。

甲子園の入場曲になったみたいだなあ!と思ってすぐに、いやこれで高校球児が入場するのもどうなん、と我に返る。

 

曲の終わりに下手からメンバーが登場。わー!えまさんぎらっぎら!遠くてよく見えないけど全身がぎらっぎら!そしてロングジャケット!

あと和ちゃん原色!!

衣装はまあ各所のレポート記事を見ていただきたいのだけど、今回もゴージャス、素敵、だけど暑そうと思ってしまうダメな(?)俺。今の先生やロジみたいなやつでも、わたしはいいと思ってるんだけどな。

 

スタンバイ完了のメンバー、初っ端から鳴り響くスネア。「Romantist Taste」だー!

アリーナから見てもたくさんのお客さんが腕を振り上げている景色は壮観。

曲が終わると思ったその瞬間、高らかにカットインしてくるギター。カッ、と左右から白いライトで照らされてストロークするえまさん。「楽園」!この切り替えがめちゃくちゃかっこよくて、ブワッと立った鳥肌がしばらく引かなかった。しびれた…!

 

セトリは総とっかえだなあと改めて。もちろん名古屋でやった曲も多かったけど、構成が違えば響き方も変わる。もちろんGSツアーで聴いたそれも。

最初のMCを挟んで始まった「Ballon Ballon」もかっこよかった。

つり下げられた大きなモニターは、エフェクト映像よりもメンバーだけを映し出している割合が去年より圧倒的に多いように感じる。それがまたいいのだ。

もちろんエフェクトをバックに演奏しているのもかっこよかったけど(そして今回はアリーナよりも広い会場だから、遠くのお客さんにも見えやすいように、というのもあるのかもだけど)、シンプルにその時の姿だけが映し出されているというのは、いい。とっても。バンドのそのものの姿と音楽だけでも十分に勝負できるというか、その実力と自信がある感じがして、とてもいい。なあ。と思った(と、私見に対してすぐ自信をなくしてしまうw)。

まあとにかく何が言いたかったかというと、この曲の1番はずっとモノクロでメンバーが映し出されていたのがとてもかっこよかったということだ。

特にその時に映ったえまさんの表情が、なんというかこれまでに見たことのない感じで、なんだか胸をつかまれてしまった。緊張もあるのかもだけどただ単に硬いわけでもなく、これまでならそういう時は雄々しいとか攻撃的とかだったりしたのだけど、そういうのでもなく表現が難しい。とにかくまとっている雰囲気が今まで見たことのない、大人のそれだった。

もちろん時々笑顔やらを見せていたけど基本的に最後までそうで、何だったのかいまだによくわからない。

けど、あのひとの中で何かまた一段、昇ったものがあったのだろうか。いやもちろん気のせいかもしれないけれど。

 

だっだっどん、なタム、でっでっでー、なベース、ぎょわっぎょわっぎょわ~(ひどい表現)なギターの「FINE FINE FINE」も嬉しかった!「パンチドランカー」もそうだけど、一人一人順番にスポットが当たって、そのまま4つのスポットに照らされながら演奏しているような(※概念でありそういう演出はなかったです)感じがたまらん。わたしが常々思っている、このバンドは四本柱だなあ、というイメージが体現されている感じ。

最初はビグズビーなしの黒いレスポール使ってたえまさん、このあたりからVさんを使っていたような。

 

と、次の瞬間わたしは叫び声をあげて号泣するのだった。

ずっと遠くではあるけれど自分の真正面、ちょうど福岡ドームで観たのと同じ画角で、えまさんがあのイントロのフレーズを弾き始めたのだ。

MOONLIGHT DRIVE」。2年ほど前に福岡で聴いた時はもう信じられなくてわけがわからなくて、米粒2つ分くらいの大きさにしか見えないえまさんが、黒いレスポールをかき鳴らした静止画と生でこの曲を聴いたという事実だけしか覚えてなかった。けど、そういえばあの時は「つーきがーのぼーればーおおかみにーなあってー はいっ!」と、合いの手のようにシンガロングをさせられたのだったw

今回はそれはなくって全編和ちゃんが歌う。それも相まって、やっぱりもうどうしようもなくこの曲が好きだなーと思った。

ついったでもつぶやいたけど、どこまでも明るいリズムと曲調なのに(ギターソロなんか本当に、カーブの多い山道をそれでもすべらかに走っていく車の軌跡のようだ、それだと運転はえまさんになりそうだけどw)、メロディと歌詞が切なくて胸がきゅっとする。

「何が悲しくて何が嬉しいことなんだろう」とか「いろんな景色が流れてなぜだかわからず涙目」とか、曲の主人公のそれと同じとは限らないけれど、その感覚は、身に覚えがある。自分でもなんだかわからないけれど(深く突き詰めればわかるのかもだけど、何かをトリガーに突然ブワッてきた瞬間の)胸がきゅうっとする感覚。それが見事に表現されていて、ああすごいなあ、と思う。

キーボードの音もたくさんなのがまた素敵なのだった。

とにかくまあ、泣いたという覚えしかないです演ってくれてありがとう、ファンからの人気が高いって知っていてくれてもいるんだもんね。

 

曲が終わったと思ったらまたしても、今度は上からのスポットを一人当てられるえまさん。ギターの音に反応して、真っ白なバックに赤い筋が帯になって舞う。

名古屋で観た瞬間に「これppであべどんさんが使ってるのと同じシステムでは!」と大興奮だったのだけど、引き続き観聴きできるのがとても嬉しかった。

名古屋のそれは静かながら激しくて、それこそ鮮やかに赤い血潮が動脈のハイウェイを駆け抜けていくような生々しさがあった。

ああこのひとはギターを弾くことが命を燃やして生きるということなんだな、と改めて思ったのだけど、今回はまたガラッと変わった印象だった。

何というか、静かなのだ。

静かで、けれどどこか穏やかではなく、ドーム中に響く音。それが映像としてどんな軌跡を描いているのか、ご本人がわかっているのかいないのかはわからないけれど、名古屋のぐわっと盛り上がって波打つそれというよりは、中心でぐるりと渦巻いて立ち昇っていく、その印象が強かった。

不謹慎かもしれないけど、ニュース映像で見たあの豪火を思い出した。ごうっと巻き上がる炎と、その勢いでひゅうひゅうと巻き起こる気流。瞬く間に広がって、傷ついた動物たちと、なすすべのない人間たち。

すると突然ガンッ!と音色が変わって、怒涛のようなピッキングによる重たく歪んだ(というのだろうか)音が迫ってくる。弾く姿勢は直立不動のまま、けれどドームいっぱいに重厚な響きを満たす。安易なたとえかもしれないけど、本当に何かの神様のようで背筋がぞっとした。

太刀打ちができない、そう感じさせるほどのオーラと音が、全てを包み込むように迫ってくる。息をつめ、手を強く握り合わせながら聴いていると、ふっと音色が元の静かなものに変わる。奏でられるフレーズもどこか穏やかになり、映し出される赤い帯もゆるやかに弧を描く。

もしかしてさっきのは激しい雨?だとしたら、ああ、鎮まったんだそう思って少しゆるめた手は汗をかいていた。

本当に勝手に受け取ったイメージだけど、今回もを体現していたのだなあ、とぼんやりと思う。または、それこそppと重なるのだけれど自然に近いもの、というか。そのまま「球根」へつながるからかもしれないけれど。

しかし、数万人が集まっているこれだけ大きな会場をギター1本で沈黙させられる、やはりあのひとは凄いギタリストだ。

 

演奏が終わるとメンバーは早くも楽器を置いて花道を歩き、センターステージへ。

うおお、ち、近い!どれくらい近かったかというとギターのピックアップの金属の質感がわかるくらい。あと眉毛の可動域がはっきりわかるくらい。でも8Kよりは遠いかな。どんなだ

 

2000年ごろに作った曲を」と久々に聴いた「カナリヤ」はもちろん、「Four Seasons」のイントロが始まった時には震えた。この公演の前に、好きなアルバムは?と聞かれて、やっぱりFOUR SEASONSかな~と答えたりしたもので、まさかやってくれるとは。バックにチューリップとカトレア?あやめ?と、あと2つ、花が開いていくような(確かモノクロの)映像が映し出されていたのが印象的だった。

「昔はブギーをよくやっていてブギーってなんだって話なんだけど」と、「Foxy Blue Love」からの「SLEEPESS IMAGINATION」。下手スタッフさんからのタンバリン投げ和ちゃんキャッチ、さらに和ちゃんから投げ返し!の技が近くで見られたのも嬉しかった。

確かSLEEPLESSで、お兄様が弟さんの背後に回り、背筋を上から下へつーっとなぞる。あはは!という感じに笑ってのけぞってお兄様と目を合わせる弟さん。もう一度同じことを繰り返すと、のけぞった弟さんの後頭部を優しく手で押して戻るように促すお兄様。えぇあまりの尊さにただただ声を上げるしかないわたくしたち。

この曲じゃなかったかもしれないけど、こちらに来てくださったヒーセさんが右手全体で「ぶちゅっ!」って感じの投げキッスもくれたので盛大に色めき立ちました。

いやしかしすごい。何がすごいってあの状況であんなお遊びできるのがすごい。間近(自分比)で観ていると、アニーさんは年長組よりもわずかに先のフレーズを演奏しているのですよ。そもそも年長組のアンプもメインステージにしかないし(確か)、スピーカーを通して出る音はもちろんばっちり合っているので、互いに、伝わるときの時差を考慮しているというか。

もちろんイヤモニもしてるからできるんだろうけど、向かい合ったりしてるわけじゃないですか。さらに「鶴ちゃんは30周年だからそっち!30年たったら来ていいよw」とロビン氏がうそぶいたようにw鶴ちゃんはメインステージで演奏しているという、この、状況もう単純に、すごいな、と思った。

プロだから当たり前とか、そういうことを言うのは簡単かもしんないし、ド素人の意見だからツッコミ所満載だと思うけど、それでもすごいと思うの。それを難なくこなしているように見せながら、お客さんへのアピールもしながら、だもの。音を生み出す、それで聴衆を巻き込む、ということには、こういう技術力も必要なんだよなあと改めて思った。

それに、気のせいかもしれないけれど前よりもたくさんの曲をセンターステージで披露してくれていた気がして、それはつまりこのステージを単なるサービスではなくちゃんと曲を演奏するフィールドとしてとらえているようにも感じて、それができる自信というか、力がついたという自負というか(もしかしたらそういう負荷をかけたのかもだけど)、そういうものを持てるようになったのかなあ、なんて思った。めちゃくちゃ上からですけども

 

MCは全然覚えられない相変わらずのポンコツなのだけど、「砂の塔」の前に言っていた「(これまで作った曲は)親子とかそういうテーマが共通している」みたいな話が、さらっと言っていたことだけれど何となく印象に残っている。

いや、はっきりタイトルになってるものも多い、けど、たくさんあるかと言われたらそこまででもない気がしていて。でもきっと裏の、そして永遠のテーマなのかもなあ、このひとにとっては、と勝手に思ったり。家族ではなく親子、かあ、とかも。

あ、この辺から理想の女ちゃんを使ってらしたような。

 

「嘆くなり我が夜のFantasy」は、GSツアーよりめちゃくちゃな自由度は減ってたけどw間近であのギタープレイを見られて嬉しかったなあ。

 

そして「LOVE LOVE SHOW」。

2番が始まるところでなーんかえまさんが和ちゃんの顔をうかがってるな?と思ったら、3人してドラムセットの周りを時計回りにぐるぐる回りだし、「ねえ乗りなよ~」から反対周りにもぐるぐる。

それを左右交互にニコニコ顔を向けて「なに?なに??」といったように見る末っ子。かわいい。ルールを知らされないままえんえんとドベをやらされるけど本人はわからないなりに楽しんでる末弟っぽくてかわいい(ひどい言いよう)。

 

で、「JAM」。これがまたすごかった。

名古屋と同じく、例えばプラネタリウムみたいにドーム状の屋根が赤いライトに彩られて、光が集まって一番色濃い赤になった全天の中心、その真下にセンターステージがあるように見える。

曲が世界の中心から、周囲を取り囲む数万人に響く様は、本当に、凄いとしか言いようがなかった。

演奏も渾身という感じで、身をかがめて黒白のVをかき鳴らしている姿が印象的だった。

 

ステージから降りて移動するときは私たちと反対側を通って行ったけど、あの演奏の後だと近くに来られたらどうしていいかわからんかったからそれはそれでよかったと思う。まあいつもそうだけども。

メンバーがいない間に流れるムービーは名古屋とちょっと違っていて、魑魅魍魎が減って(多分)代わりに吹奏楽器を持った男性が増えていたような。

大阪の名物の前を通ってドームへ向かうというのは変わらなかったので、東京ではぜひ高尾のお山と天狗を出してほしい。ドームから遠いけど。あと上野かな。飛鳥山でもいいけどわかるかしらw

 

DANDAN」では名古屋のチンドン屋さんが再登場!吹奏楽団も登場しなんだか華やかムード。「廣瀬で遊んだつもりが~♪」「タスケテー!」のやり取りも定番化?しているw

からの「ロザーナ」!こーれは実はとっても嬉しかった再集結後の曲の中でも多分一番繰り返して聴いた曲。

軽やかにステップを踏んで駆け抜けるような疾走感があるのに、ベースの音ががっしりしていて浮足立ってない感じがして、歌詞もどこか切なくて。っていうギャップのある感じの曲が好きなんかな、わたしは…w

あと、なぜかこの曲こそドームで聴きたい、と思わせる何かがあるのだよなあ。

アウトロの、古い西洋の映画みたいなセピア色っぽい情熱が感じられるギターのフレーズも好き。

 

「SPARK」。和ちゃんがメインステージの端から端まで全力疾走してたのはここだったか

えまさんが花道まで出てきてソロを弾いていたのだけど、もうそろそろ曲も終わるっていうところでもまだ粘って、花道の根元近くのところで正面向いて大股開いて弾いていた姿が印象に残ってる。弾き終わったら曲が終わるまでに小走りで立ち位置に戻っていたのも。予定外だったのか、どうなのかなあ。

 

「バラ色の日々」のシンガロングはやっぱりイヤモニをはずして聴いていらしたような。

そして「SUCK OF LIFE」で再び花道に出て、確かセンターステージまで出てきてくれる年長組。お二人が肩を寄せ合ってた場面が何度かあって悲鳴を上げてしまったんだけど、確かメインステージ?でそれをやってニコニコして、離れる一瞬にわずかにバランス崩しそうになったのか「あっ!?w」みたいにちょっと目を見開いてヒーセさんを振り返ったえまさんのお顔が、菊地英昭って感じがして、うふふとなってしまった。うふふ。

そして今回は間奏に入る前からメインステージ寄りのところまで歩いてきていたえまさん、名古屋と同じくテグスを手繰り寄せて一本釣りしようとする漁師和ちゃん。

しかし衝撃の事実というかなんというか、モニターに映し出されたのは若干悔しげな顔を作って、それが引っ張られているかのようにギターを差し出しているえまさん。

いや、あのですね、確かにインタビューでも「もっとギター弾きたいの?」とか聞いてあげてたとは思うんですけれども、いま和ちゃんが釣ろうとしてたのはそっちじゃないと思う…wwwライブ中で一番面白かった。そういうとこはかみ合わないのが興味深いというのも含めてw

で、伝統芸終わりがまたかっこよかったのだ。モニターいっぱいに映ったえまさんが、「Want to live!」と口ずさんでギャーン!とかき鳴らしたあの瞬間。

あの一瞬に心が撃ち抜かれた。抜いてくれた方本当にありがとう。感謝しきれない。

 

2000年に作った曲なんだけど」と同じような前置きをしてから演奏された「BRILLIANT WORLD」。やっぱりあの辺の曲には色々と思うところがあるのだろうかまあそれはそうだろうけど。

SJTでも聴いたけれど、その時よりも何というかからしさが加わっていたような、そんな演奏だった。「何十年~」のところ、アニーさんが大きく口を開けて歌いながら叩いていたのが印象的だった。

そしてこの曲中、モニターに映し出されるのはモノクロのメンバーの映像、ただし和ちゃんの青紫のシャツだけはそのままの色だ。それが曲の最後の最後、多分「BRILLIANT WORLD」と歌い上げたあたりで、ふわあっと全てがカラーになる。よくある演出なのかもだけど、「I don't know」と「ロザーナ」のMVを混ぜたようなそれが、今の演奏の雰囲気と相まって、すごくイメージに合ってるなあ…!とドキドキした。

 

アンコールの始まりはまさかの「SweetSweet」!いやこれも嬉しかった

大小さまざまなモニターに一つずつ、メンバーの上半身だけでなく、手元や足元なんかが映っている。この演出、本当に天才。

赤いギラギラの靴を履いたえまさんの足元が、トントンと細かくリズムを刻んでいるのがとても素敵すぎて、そこばかり見てしまった。あの方も立ち位置を離れるから、その間はエサがなくなった自動給餌器に設置されたカメラの映像みたいになるんだけど(言い方)、あの青のエフェクターボードとか、メンバーの立ち位置だけは黄色でバミられている床とか、なぜだか見入ってしまった。

あと鶴ちゃんの手元ね!弾いてるというよりキーボードの左端に置いている左手がメインだったけども…w

 

「きちんとメンバー紹介を」ということで、一人ずつ。

アニーさんには「繊細な(もう一言加えてたんだけど忘れてしまった)グルーヴを支えてくれてます」と。いつものごとく、格闘ゲームのプレイヤー選択画面のようなポーズを決めるアニーさん。関係ないけど叩いている姿を見てると前腕の皮膚?がちょっとふるふるしていたので、やっぱり筋肉落としたのかなあ。

そういえば振り上げた時にスティックが地面と平行になるような感じにしてたりしたのが印象的だった。あとメインステージのドラムの音がいつもより硬めでストレートに届いてくる印象。かっこよくて好きだったなあ。

えまさんはまた律義に(?)右の首筋にタトゥーシールを貼っていた。よっ!宣伝部長!販促しててえらい!!(贔屓に甘い)

「みんなの恋人。人間的にも最高です」と言われ、左手を自身の胸に当てるえまさん。いつも思うけどこのしぐさが韓流スターみたいで良い。

そしてセンターステージでは「今日の衣装トラみたいだね、球場が違う」といじられ「ツノが足りなかった…w(※京セラはバファローズの本拠地)」と反省(?)していた、ヒーセさんも紹介。ちなみにジャケット脱いだ時は「あれ脱いじゃうの!?脱いでもトラだね、しまじろうみたい」と言われていたw

で、ヒーセさんが「イエローモンキーの火付け役(?)」とwくすくす笑いが起きる会場に「あれなんて言うの?wあ、発起人!(?)」とロビンさんを紹介。

 

最後の最後はまさかの「未来はみないで」。

名古屋ではムービーだけだったので、新幹線に間に合わせるべく聴かずにドームを出たんだけども、「良くも悪くも初披露」を、今回はじっくり聴けて良かった。

実はまだCDでもちゃんと聴けてなかったのでしっかり聴いたのは初めて、だったのだけど、うおお、そうか、これ再集結のあたりに作ってたのかと色々衝撃が。

まあでも歌詞について「手紙を書くような気持ちで書いた」とか「歌詞を書いた時期は今は秘密」ともおっしゃってたので、いつの時点に綴られたものなのかはわからないけれど。でもなあ、手紙を書くような、って、どっかで聞いたようなあれだなあ…wいや、その前からそうして書いてた歌詞もあったのかもだけど。

最後の方で優しくあたたかいスライドギターの音が聴こえて、それもまたおおうとなった。いいよね、えまさんのスライドギター。よりダイレクトにあたたかみが感じられる気がするよね。って、誰に言っているのか…w

ドラムはなんだかこの日聴いた中で一番歌っているようで、ベースは控えめながらしっかりと曲を支えている感じがして、いい曲だなあ、今の4人で聴けてよかったなあ、と思った。3月っぽい。ようやくあったかくなってきて、花が咲き始めて、近しい人とは今までで一番仲が良くて、それでもさよならをしなくちゃいけない時期。

明日も会えるか僕にはわからない、と、また会えるって約束して、との間に、流れた年月や、通り過ぎていった人たち(って、どこで言ってたんだっけw)がたくさんいるのだなあ、とぼんやり考えたりした。

 

演奏が終わって、この時だったかえまさんがヴィンテージっぽいゴールドのレスポール(この子は比較的いろいろな曲で使っていたので、ああまた出会っちゃったのかなあと思った)を右手で縦に掲げていたのが印象的だった。やり切った感があったのかなあ。

そんなお兄様に背中を小突かれ、花道を走り出すアニーさん。なぜか後ろでぼそぼそと「(紙吹雪が落ちてて)滑るよ、滑るから危ないよ」などとツッコミを入れる和ちゃん。センターステージでいつものごとく万歳を2回、やったところで「それで終わりかいw」などとツッコミを受けるw聞こえてたのかなんだか、確かもう2回くらい万歳して、また小走りで戻るアニーさん。その走った後にふわっと紙吹雪が舞って、雪原を軽やかに走るハスキーみたいだった。

ちなみに弟さんが振り返るまではドラムセットに腰かけていたお兄様、立ち上がって迎えた弟さんに、兄貴も行けば?みたいに小突かれるも、やんわりと拒否w

アニーさん以外の3人は腰かけちゃってたけど、最後はみんなで立ち上がり、メロディ隊とリズム隊がそれぞれ肩を組んで、それから4人で肩を組んで、横並びになって、手を振って退場。前と同じく、下手のスタッフさんたちとハイタッチしながらはけてってた。

何の曲か忘れたけど途中で開いて振ってた金色の扇子(ちょっとだけ、キラークイーンを歌うアダムちゃんを思い出したw)を、最後に残って手に取って、ひらひらさせてはけていく和ちゃんなのだった。

 

場内は一瞬暗くなったけど、特に何かがそこで流れることなく明かりがついた。FM802DJさんのMCによる規制退場。

最後の方まで出られなくて、ぼんやりと撤収作業を見ていたのだけど、QALみたいにトランポが早々に入ってくることはなかったw

 

道も電車もぎゅうぎゅうの中、今日初めてイエモンを観たという、多分同世代くらいの方と話しながら帰った。曲も全部は知らなかったけど、かっこよかった!かわいかった!と言ってもらえて、なんだか嬉しかったのだった。

そしてホテルへ戻る道すがら、3月に配信が決まったという「未来はみないで」が早くもラジオから流れているのを不思議な気持ちで聴いていた。

 

確かな言葉を忘れてしまったのでニュアンスだけど、MCでロビンさんが、このバンドは今や希少となってしまった、607080年代のロックを継承するバンド、みたいなことを言っていた。

ロックンロールの夢と希望、という言葉も何度か口にしていた(それをどうする/したのか、というところは忘れてしまったのでこの単語だけ)。

ロックはやっぱりクラシックになりつつあって、そういうバンドも今や本当に少なくなっている、それを一番体感しているのは渦中にいるあのひとたちなのだろうなあ。わたしも実際、ロックを好きになったころ、周りにはほとんど、同じような音楽を好む人間はいなかった(わたしの交友関係が狭いのもあるけど)し、今だって、メンバーが50代のバンドの音楽を好んで聴いている人は周りにはほぼいない。

多分元々ロックってはみ出し者のための音楽なのだろうからそれもひとつの姿で、そういうところが自分にフィットしたというのもあるけど、でも聴く人が少なくなってしまったら淘汰されてしまう。

だけど、と思った。今まで出会ってはいなかったけれど、実際に聴いたらかっこよかった、と受け取ってくれる人はいる。

あの日ドームに集まっていた数万人の中にも、昔からのファンだけじゃない人もきっとたくさんいる。そんな人にも伝わるかっこよさ、は、きっと普遍的なもので、どんな時代であっても、出会えさえすれば受け取れるし心も震わされるものなのだろうなあと思った。

それこそこの2週間前に、わたしが同じ場所で聴いた音楽のように。

でも、受け継がれるカッコ良さだけではなくて、それを咀嚼して飲み込んで血の中に流した、自分たち自身の手で創った音楽だから、彼ら自身のために数万人が集まるのだろうな、とも。

 

「(イエローモンキーは)最後の一人が残るまでやりたい、あ、まだこの4人でも続けたいけど」という言葉で思い出したのも、2週間前に観た彼らのことだった。

もちろんあの歳で、初来日から数十年がたっても、9時間の時差を超えてパフォーマンスしに来てくれた、その機会に立ち会えたことは何よりの僥倖だ。

けれど――やっぱり、もちろん細胞レベルでも存在していなかった頃のことだから仕方がないんだけど、4人揃ったライブは体感してみたかった。ただもちろん、そのころに生まれ育っていたとしても、その頃の彼らを好きになるかはわからないから、生まれたタイミングも、好きになったタイミングも、こうでしかなかったのだろうなあ、と思うけど。

まあ、つまり何を言いたいかというと、この4人が揃って音楽を創っていて、ライブをやっていて、それがとても自分にフィットするもので、出会って立ち会うことができて、それって本当、すごい奇跡みたいなもんなんだなあ、と、あの日初めて思った。大げさに感動するとか、だからどうこうしなきゃ!とかではなく、ただ事実としてそれが胸にすとんと落ちた、そんな感じ。

それを言ったら、どんな一瞬も、どんな出会いもがそうなるのだけれど、まあそうだよなあ、と、すごく腑に落ちたのでした。

そういえばロビンさん前に言ってたもね、「毎日が奇跡の連続だぜー!」って。

 

だから、とりあえず未来は見ないで、今を噛みしめていてもいいのかなあ、と。

 

この先どうなるかとか、次にどうするのかとか、今はわからない。けれど、とにかくあの日の私たちは、彼らにとても楽しませてもらった。音楽で胸を躍らせてもらった。まずはそれを噛みしめよう、と思ったのでした。

 

満たされてる、とりあえず今は、と言える若さはわたしには(もう、ではなく最初から)なくて、先のことも見ようとしてしまったりするのだけれど、その時の大事なものを、ちゃんと大事にできる自分であれば、多分この先も大丈夫だ、と思いたい。動揺しないのは、なかなか難しいけれど。

でもとにかく、去年からずっと全国津々浦々で祈っていることが、どうか叶いますように。今はそれだけです、本当に。