つれづれのおと

ディアマイロックスター

「王様になれ」を観ました

買いました、BD初回盤。豪華三枚組。

通販したのだけど、このご時世にちゃんと発売日に受け取れたことに本当に感動した。

ありがとうございます。各方面の方々、本当にありがとうございます。

 


先行試写会から数えるともう映画館では片手で足りないくらいの回数観ていて、それでもあんまり細かいこと全ては覚えていられず、そして公開中にあんまり細かいこと書くのもどうなんだとか尻込みしていて、また去年の怒涛のスケジュール(なんせ好きなバンドが三つとも、ライブやらリリースやら何やらが目白押しだった)により、ちゃんとした感想を書いてなかった。

なので、久々に観るしせっかくだから、映像を観ながらまず、ここがいい!を書き出してみよう〜と軽くやったら自分でも引くほどの量になってしまったのである、、、Twitterで実況しなくてよかった。

で、箇条書きみたいな感じで読みづらいけど、せっかくだから残しておくことにした。

実況に肉付けした感じなので、一応映画の流れに沿っている、けど、極力内容はふわっとさせたつもり…。ただしネタバレではあるので、ぜひ映画本編を観てからどうぞ。

 

 

 

・最初のバッドミュージックのジングルがシンプルながら好き。あとBOOSTERさんのは和田誠さんのイラストなんだなあ。かわいい。

 

・最初のセリフ(ナレーション)の響き方がとても好き。響き方?本当に心の内でつぶやいているような、でもボソボソしすぎないような。そしてこれがあのライブに繋がってたのがわかった瞬間、横アリで号泣した。


・監督、湯切りで本当に首を傷めなかったかとても心配、、、

 

・奥村さんの感じがとても良かった。すごくナチュラルで。コメンタリーで嫌味っぽいみたいに言われてたけど、アレって嫌味っぽいんですね。こういう人、仕事でかなりよく遭遇(略)。後のスタジオ予約するシーンにも出てくるけど、本当にお上手。まあまあ経験あってやる気もなくはないけど後輩にはぞんざいな感じ…(←ほんとにどんな所で育ってきたのか)


・クレーンがゆーっくりと回るとか、グラスの水があふれてこぼれていくとか、最後の方のシーンだけど木漏れ日がキラキラしてるのとか、そういうさりげなく入れられるカットが好き。ピロウズ第3期の初めの方のMVぽい…気がする。あとクレーンの無骨な感じで、なんとなくカーニバルの観覧車を思い出したりする。


・祐介くんとゆかりさんの出会いのシーン、監督があの曲モチーフって言ってたのが当たっててすっっっごい嬉しかった(ただし三曲くらいのミックスだと思ってた、ladybird girlとジョニーストロボとかかな~みたいな)。


・テナーのお二人、演技うまくて笑うw指でバッテンかわいい。道端で好きなバンドのメンバーに会っちゃった時「もしかして(自分たちのこと)知ってる?」って言われたら怖いからバンドTは着ていくところを選ぼう(自戒)。

 

・甥っ子と叔父さんのシーンはおしなべて好き。「や、なんとなく」「なんとなくう〜?(ニヤニヤ)」のやりとりが好き。お節介にならない微妙ないい距離で見守ってくれる叔父さんがいい。


・ライブシーンは「かっけー!!」しかない。なんか、映画の中のバンドの撮り方というよりちゃんと?ライブの撮り方に近い、気がする。から気が散らないというか自然にライブ観るモードと映画見るモード行ったり来たりできる感じ。編集ってすごい…


・仕事する虻川さんかっけ〜ライブ中お見かけする塁さんもかっこいいもなあ。そして観客として来てる祐介くんの表情の変化がいい。わたしも多分あんなだった、最初のライブ。


・祐介くんとゆかりさんの微妙な距離感、わかりみが過ぎてつらい。だからこそ見てて胃がちょっとキュッとする。気まずい…(彼らはそこまでではないかもしれないけど)。

好きなことについて、一を聞かれただけだから十答えないように気をつけてるのに五返してしまって相手を戸惑わせてしまったかもな時のキュッてする感じもつれえ〜こうやって受け止めてもらえたら嬉しいよね…動機はどうあれ…


・そしてここで二人の年齢がわかった時に、わ!って思った。あまり若過ぎないというかいわゆるモラトリアムは終わりかけくらいで、でも悟りを開いてるほど高過ぎない、みたいな…絶妙…。


・公園の遊具をひらひら行き来するゆかりさんはパトリシアみたいだなあと思う。パトリシアに限らず、ピロウズの曲に出てくる女の子。「大人みたいな子供みたいな瞳」をしてるような。このあと、二人で公園を歩いてるシーンの横顔とかもそんな感じ。


・貸してあげてたCDの山、背表紙(?)のラインナップを見て「ゆかりさん…わかってる…!」ってなった。そしてこの…だんだんとハマってく感じ、めっちゃわかる…わたしも最初はあんな風にCDの山を築いて…ステッカーめっちゃ貼って……音楽と人読んで衝撃を受けて泣いてた………


・ゴルフボールごろごろ〜のシーンは何かのモチーフなのかなあってずっと気になってる。


カサブランカに合わせてちょっとボヘミアンぽいお洋服でくるゆかりさんがかわいい。その気持ちちょっとわかる。あとこの時の二人がとってもかわいい…楽しんでる感…


・むりむり!からバーッて早口でしゃべるゆかりさんと、そのあと追いついた祐介の感じが、年上の女の子と年下の男の子感あってとても良い。かわいい。


・平田さんめっちゃ面白い………Sweet7面白かったなあ。

 

・ゆかりさんとお友達のやりとりがとってもいい。妙に女の子女の子してなくて。わたしだけかもしれんけど同性の友達とのやりとりってこんな感じ。そして「話すと重くなるし」にぎゅっとした。そういう感覚はとてもわかる。


・村杉さんのオロオロ感とても良いwこの人もいい人なんだろうなあって伝わってくる。ここまでなんだかんだ面倒見てくれたんだもんね。


・甥っ子と叔父さんのやりとり良い(二回目)。「お前も俺と一緒で…」と思ってるからこそのこの距離感なのだろうな、叔父さん。握った手のお写真の話はぎゅーってするし、そういうことってよくある(ありふれてるとかそういう意味ではなくて)から、コメンタリー聞いた時もっとぎゅっとした。


・祐介と自転車のシーンはおしなべて良い。前髪が上がっちゃうほど前のめりでシャーッと走って行く感じが…少年と青年の間の、いい意味で青くささが抜けきってない感じがする。


・虻川さんかっけー(二回目)。手つきがプロい(わからんけど)。Tシャツに目をやって”気づいた”感じのカットがなんか好き。あと、ここで祐介に何か才能を感じて、とかじゃないのがまたいい。現実味がある。

 

・ちっちゃい女の子にちょっかいかけてるゆかりさんもパトリシアっぽい。近所の子供にこの頃人気者…(無反応だけどw)。そして曲の入り方がいちいちとても良い、、、原曲ファニバニのイントロの、あたたかくて穏やかなリズムが、嬉しくてちょっと跳ねる鼓動みたいで。


・亮介くんお芝居上手くない?びっくりした(初見時の感想)。あと楽屋の隅っこにいるのめっちゃびっくりして心臓止まるかと思った(初見時の感想)。「枕を変えたら眠れない」いい曲や〜亮介くんのハスキーな声好き。そしてこのシーンがあるからこそクライマックスのシーンが生きるんだよなあ。対比。邪魔っけにされたり、オドオドというか戸惑いながら撮ってたり。とか。いいなあエキストラ行きたかった…仕事…

 

・諦めるの語源、のセリフは刺さる、、、虻川さんが嫌味とかでも上からでもなく、まっすぐ伝えてくれてるから、なおさら。

 

・丘のシーンはどれも本当に好き。鮮やかな青のジャケットの色合いがいいなあ。カーディガンをぼすっと渡したり、ネットをシュッと取ってポンポンして畳んだり、そういうのがゆかりさんだなあって感じで好き。年上なんだなあと思う。そしてここのシーンで流れるゆかりのテーマほんと好き…。この丘は「ゴルゴダの~」の方かと思ってたから、あ、その曲モチーフ!?ってびっくりした…監督すごい。確かに色合いもあのMVぽい…気がする…

 

・しゅる、って手が離れていく時のゆかりさんの横顔がまた大人みたいな(略)。ゆかりさんはきっとこの時、この話(宛先のない手紙を書いてること)を初めて他人にしたのだろうなあと思う。ピロウズの話もだったろうけど。自分の心の一番深いとこに触れるようなお話。多分あの友達にもしてなかったんじゃないかな。笑わないで聞いてくれる(ちゃんと受け止めてくれる)と思ったからこそ、だろうな…まああのお友達も笑わないと思うけど。これまで、ピロウズの曲でわかりあえた祐介くんなら、ちょっと”重い”感じの話もして大丈夫かな、と思えたのかなあと(それでもまだ”ちょっと”ね)。


・リコさんが登場からして最高すぎてヤバイ。「なんなら抱いてやっから!」とか、何故かカタコトになるのとか、「鍵にそっくり!」とかww


・病院のシーンはどれもひゅっとするんだけど、この待合室とか病状説明とかは特にしんどい。同じような状況におかれたわかりみがあるが故に。涙浮かべてないバージョンも見てみたい気もする。ゆかりさんはこれまでこういうの全部一人だったんだろうなあ。検査も説明もそれを受け止めるのも、全部。まあこの歳になればそれはそうなんですけど。


・モデルさんの緊張をほぐすのに好きな色とかから攻める虻川さんプロい…なんか逆に(?)エロティックでドキドキする。

 

・初見時から、ネギ乗せた瞬間にもう死亡フラグだ…って全俺が青ざめた(スープに風味が移るのも無理って聞いたことあるから)。これ三杯食べたんだっけ、高橋くん…wでも確かにおいしかった。もろさんのラーメン。


・喫茶店から出てくシーン、ゆかりさんはこうやって人と距離を置いてきたのだろうなあと思う。わかんないんだなこの人って思ったらそれ以上何も言わずスッと離れるというか。ここで食い下がるというか、ちゃんと距離を保ちつつ(グイグイと無理矢理踏み込みすぎず)も離れないでいてくれたのも、祐介くんが初めてだったのかもしれない。
好きなものに色々言われてただただ悲しくなる気持ちはとてもわかる、でもそれをちゃんと伝えられるのはすごい。貴重な関係性…。そしてここのゆかりさんのセリフはわたしが言ったのかと思った。わたしがどう救われてきたとか何にも、って、これまで、誰かに何か言われるたび、何回心の中で思ったことか。話さなければ理解は得られないのかもしれないけど、ただ話しても理解してもらえないこともあるんだよなあ。


・お節介の圧がすごいようでいて、祐介くんに対して上手い距離をとってる…と思う、リコさん。叔父さんのような男の人のこと、よくわかっているがゆえなのだろうかw

名前変えたこととか(まあ商売的に当たり前なんだろうけど、『田舎くせーから』の一言でさらっと捨てられる潔さはすごい)、この歳だけどエンジェルに出会えたってカラッと話すとことか、酔っ払ってるようで確信をつくとことか、とってもかっこいい。


・大将もう首痛くなくてもコルセットずっとしときなよ…

 

・ゆかりさんのお兄ちゃん、微妙に方言ぽいニュアンスが混じるのがぽくて良い。あと肩越しのショットがイケメン。


・「新井さんですか?」ってセリフ聞いた瞬間なんか嬉しくなった。現実味!あと虻川さんのお名前判明した時わ〜って思ったw


・ぴーちゃんのギターショット!!!!!!!!!!envyよね?

 

・西小路くんの「それっぽさ」がそれっぽくてすごい、今時のデキる子って感じ。嫌味を言うのに面白味を感じてるんじゃなくて、ただただ執着心がない、ドライなだけというか。そして虻川さん、面倒見いいんだけど、それが無理してたり甘やかしすぎてたり面白がってやってるわけじゃないのがいい。あくまで自然に面倒見てるというか。


・チッタのエキストラ行きたかったよ〜〜〜(仕事)アー写の衣装着てるピロウズを生で見たかった…
ホリエさんのストカメ最高すぎた、、、もしも全てが嘘で〜でアカペラぽくなるのが最高。そしてそこに被さる祐介くんのショット、ちょうどあの頃のさわおさんに雰囲気が似てるんだよなあ。それこそストカメのMVとかの…ちょっと前髪が上がってる感じがまた。
昔はライブで途中退席する人の気持ちがわからなかった(具合悪かったらまず来ない方がいいのでは…みたいな)けど、この歳になってわかってきた、、、常に体調は低空飛行なんだよ、、、臨界点を迎えるかどうかっていう、、、いけると思ってたのに急に、みたいな、、、周りも含め。
GLAYのお二人のスケアクロウも最高、アラバキのも良かったなあ…(もちろんホリエさんも)。 スケアクロウ、元々大好きな曲だから、大事に歌ってくれて(る感じがして)嬉しかった。そして「僕のために君が笑う」のとこで「君」(たる、ゆかりさん)がいない、というのがもう…


・街歩きの祐介くんのシーン何気なく好き。無音(というか、街や彼の出す音)だけなのが良かった、彼が見て感じている景色のようで。


・自分の気持ちを文章にして吐き出す癖があるわたしとしてはわかりみしかないシーン。この時はまだ書いてあること見せたくなかったのだなあ。
祐介くん、撮ってもいい?とかこういう時に言えちゃうの、親御さんが早くに亡くなりながらもまあまあ健やかに育ったのだなあよかったねえと思ったりするなど…(邪推)。
わたしにも”そういうの”はないので、羨ましいのもなんかわかる。というか、ゆかりさんにもあるんだけど、ずっとは続かないって思ってるんだろうなあ…全ての、幸せみたいなものが。夕陽の逆光が美しい、、、それゆえに離された手が切ない。


・ファンて言われて嬉しそうなさわおさんかわいいwプロデューサーとして本当にこういうお仕事もしてるんだろか。あとフェス出演の動画コメントとかで見慣れたスタジオの壁やソファだな~ってふふふってなる。


・座ってたゆかりさんの幻もなんかピロウズの曲っぽい、気がする。そして宮本くんの昇らない太陽最高だよ〜やわらかい哀愁があるというか…いつかちゃんと音源出してほしい。あと、彼が緊張しいだとは意外だった。なんか何気にへらっとこなすタイプかと…


・このギャーーーン!ってハウリング最高…………からのスリーピーヘッドとボヘミアンズがめっちゃかっけえ。ぱんだくんの指がピロピロしてるのかっけえ。この時の祐介の表情もまた、他のシーンと違うんだよなあ…すごい…


・いつどこの映画館で観ても「どういうことなんだよ!」で客席の空気がシーーーーンッて凍って張り詰めてたの思い出す…………

 

・スタジオ出た後の虻川さんがまたかっこいい。ここまでちゃんと言ってくれる人なかなかいないよなあ。自分のメンツを潰されて怒ってるんでなくて、祐介くんが自分を曲げたことに怒ってるんだよね。なんていい師匠なんだ…あと写真の飛び散り方が最高。後の回想で出てくるとこも含めて。


・この繁華街のカップルの女の子の演技が何気に良かった。あと祐介くんのスマホの落とし方が良き、心ここに在らず感。
さすがに怪我はないけど、うつろな眼で小声で歌を(心の内で)口ずさみながらとぼとぼ歩いたことは何度もあるのでなんかもうわかりみしかない。どうしようもない時に流れてくるのは決まってピロウズの曲だった。このやわらかな歌から、ガーンッていつものテンションのサビが来て、そこにゆかりさんの満面の笑顔がフラッシュバックするのがつらい。きゅうっとして泣いちゃう。そのあとに入ってくる、ハイライトみたいな甘美なシーンと、辛いシーンとの対比がまた…


・からの、イチャイチャを見られてることに気づいた時のお二人の演技よ…www
叔父さんと甥っ子のシーンはやっぱり好き。この高架下の雰囲気がまた良き。叔父さんは親ではなくてあくまで叔父さんだからか、いい意味で甥っ子の前でも取り繕わない(自分をちゃんとした大人に見せようとして、背伸びしたり偉そうにしたりしない)んだよなあ。あと、互いにものづくりをする人たちだからこそわかりあえるとこもあるのだろうな、とか。

「臆病に支配されてる」ってちょっと芝居がかった?セリフも、リコさんが言ったからこそ成立する感じがする。ちょっと浮世離れしたような、どっか悟ってるようなリコさんだからこその言葉というか。そして目線きょときょと、だけで叔父さんから聞いた事実に戸惑いを表せる天音くんすごい。


・電車のガタンゴトン、と木漏れ日と樹々のさわさわ、が場面転換なのとってもいい(二回目)。

 

・カウント一つで「演奏してる感」をパッと出せるのはさすがバンドだなあ…
自分で十分反省してることや、だからこそここに来たことを、わかってくれる虻川さんは本当にいい師匠…………そしてここから、モニターやファインダーをのぞく祐介くんの瞳に光が入るというか、生き生きする感じが出てくるんだよね。本当にすごい…


・塁さんのお写真かっけ〜あと虻川さんのこの電話のやり取りと写真を見る表情だけで、もうある程度祐介くんに「任せてる」んだなあっていうのがわかるのがすごい。


・「やだよオレまたキレんの〜」わかる。「なぁ〜もうその言葉に弱いオレ」わかる。(解釈一致という意味で)

 

・虻川さん本当にいい師匠…………(何度目?)不器用さをわかってくれるとか、引き受けた子の人生を雑に扱うのが嫌とか、ほんと…………


・どこにもない世界、何気にすごく好きな曲だから、この一番といっていいほどいいところで使われてるのがめちゃくちゃ嬉しかった。そこまでメジャーじゃないし最近の曲だし、だけど、めっちゃ合ってるんだよ…。

疾走感のある映像にこのゆったりした三拍子とゆかりさんのモノローグが被さると毎回泣いてしまう。ゆかりさんが生まれて初めて?心の一番奥の本音を誰かにこぼしたシーンだよなあ。胸を開くのは、というのは比喩もあるよね…。

「わたしにとってそれは、あなたでした」「どうか貫いてほしい」泣くしかない。わたしはそれをピロウズに思っている、、、偉そうだけど、、、

「相応しい道」っていうのがピロウズの歌詞っぽくて、同じ歌詞をよく知ってるファン同士だからこそ盛り込めるワードだなあって。そういうの、ファン友達とのやりとりでよくやるもの。共通の、元々の言葉が持つそれを越えた意味を持たせて伝えられる言語になるというか。ゆかりさんにはそういう相手も初めてだったんだろうなあって思うともっと泣く。


・病室のシーン本当にいい。祐介くんの語りかけでふんわりと色合いが変わって音楽が入るとこ、派手じゃないけどだからこその、小さな、でも本人には大きな、メタモルフォーゼ?のシーンだなあって…とても良い。祐介くんがそういう弱さみたいなものをさらけだせたのも、ごめんなさいを素直に言えたのも、これが初めてだったのかもなあ(ゆかりさんに届いてたかはわからないけれど)。


・あんなにずっと見てるのにバスターくん上手く描けないあるある(自分だけ)。


・動かないシンちゃんにせめてスポーツ新聞を持たしてやりたい…wそして新井さんもスクリーンデビュー…!


・ステージと手術室へ向かうシーンのオーバーラップは本当に鳥肌ものだった。ステージへ向かう緊張感とは比べものにはならないだろうけど、わたしもそうやってこう…息を詰めてある種の気合いを入れて仕事に向かったりするから…。あとこれは実感を伴ったあれだけど、どんなに早くなんとかしてほしくても、映像とかで見たことはあっても、やっぱりいざってなるとめちゃくちゃ怖いんだよ。天井が動いていくのも、ドアが開いて閉まるのも、色々かぶせられたりするのも。だから初見時はここでもちょっと泣いてしまった。自分と重なりすぎて。

みんな何かと戦っているのだなあ、そのためにステージに上がるのだなあ、と思ったシーン。


・ツアーファイナル思い出すなあ、、、2019年楽しかったなあ、REBROADCASTツアーよかったよなあ、、、「連れてってやる!この世の果てまで!」泣くしかない。
「そうだろ はしゃいで」のとこでさわおさんはいつも誰かと目を合わせてうなずくような表情する気がするんだけど、この時はその相手が祐介くんのように見えて(多分違うんだろうけど)ぎゅっとする。


・この静かでファンタジックな場面がとても好き。一番最初のモノローグがここに繋がるんだよね…そんで、ライブでも、こんな感覚に陥る時があるというか。わたし自身に歌ってくれてるような気持ちになること、あるんだよ…気のせいだけど…。


・クライマックスのシーンはもう無理泣くしかない(メモの原文ママ)。この曲だけじゃなくピロウズのライブは本当に、なんかもうわかんないけど感情が溢れてしまうことが多くて、、、わかるよ、そこにいるのはわたしだ、そう思うと泣いてしまう。だって現に、本当に、あそこに、Zeppに、いたんだもん、、、
そしてここでポスターとかのメインビジュアルに繋がる、からの主題歌〜〜〜すばらしい、、、

・最後の台詞は本当、本当に…最初見た時は鳥肌が立ったしひきつけ起こすかと思うほど泣いたし何度見ても泣く。ゆかりさん、病院のシーンでもそうだったけど、涙声とセリフへの感情ののせ方のバランスが絶妙なんだよ。それこそグラスからあふれるギリギリのところ、というか。そしてそこからの二人の表情が、ちょっぴり大人になってて…うえええん(泣)。


・エンドロールと主題歌、OK,come on!なヨーコさんの声とキーボードの音が素敵。そして最後に現れるメッセージも毎回泣いちゃう。こちらこそありがとうですよ…

 

 

 思った以上にというか、散文にも程があった…

そしてここからは雑感。

 

わたしはどうしても、ゆかりさんと自分を重ねてしまう。いや恐れ多いのはわかってる、わたしはあんなに見た目も中身も可愛くないし明るくないし強くないし優しくない(重ならないやんけ…)。でもこう…話しても重くなるから話さない、そうやって人と距離をとる、わかってくれる人間はいないから何事も自分で抱え込む、どうしても吐き出したい時は文章で。そして一人で戦う、何を、人生を。だけど辛い時もある、そんな時にピロウズの曲に寄り添ってもらう。そんな感じだったのかなあ、とか。
だからゆかりさんが、好きなこと(この場合は音楽、ピロウズ)を通してわかりあえるというか自分をさらけ出せる、胸(心)を開いて話せる人ができて、祐介くんと出会えて、よかった。わたしにも、音楽を通してそういう友達と呼べる人ができて、良かったなあと思うから。恋愛なのか友情なのか、まあこの場合は恋愛なのだろうけど、そういうのを抜きにしても素敵な関係性だなあって思う。ボーイミーツガール、だけどそれ以前?の、人と人の物語というか。もちろん二人以外の周りの、”優しい人”たちも含めてね。

 

 

そして、映画館で観ていたあの頃ではなく、今になって思うこと。映画の感想というより本当に雑感。

 

ああわたしはこういうことが好きだったんだよなあって、なんだかようやく?思い出した。ライブで好きな音楽に心を震わせて、体を揺らして、わあわあ感情を溢れさせていた、たった数ヶ月前までの自分。多分、諸々がこうなってからずっと、心に麻酔をかけて蓋をしてた、常に。仕事の時じゃなくても仕事の時みたいに。
さわおさんは前に、ライブDVDとかを老後の楽しみだと冗談まじりに言っていた。この映画も、後の世に「ピロウズがどういう人に愛されたバンドだったか」を伝えるなら、という感じで作ったみたいなことも言っていた(確か)。シュリスペイロフのギターの方が、俺たちみたいなファンが、ずっと先の未来にも、ピロウズを好きになった時のことを思い出せるようにこの映画を作ったのかなって思った(と、伝えたら、『ううん、映画撮ってみたかっただけ♪』って言われたらしいけどw)、みたいなことを言っていたけど、まさにその通りの作品だなあと思った。少なくともわたしにとっては。

もちろんわたしはまだ老後とは言えない年齢だけど、色々な要因で知らず知らずのうちに家でも心がずっとファイターモードだったわたしに、数ヶ月前まではあったニュートラルな「自分」を思い出させてくれたというか。まさかこんなに早くそんな機会が訪れるとは思わなかった。


数ヶ月前から世界は変わってしまったと嘆く人が多い。けれど外出の機会が減ってほっとした部分もある人の言葉を見聞きして(もちろん、この先長引いたらどうかとか、別の弊害が出るとか、そういうことは置いといて)、変わる前の世界だって決してすごく生きやすいわけではなかったのだよな、と思った。これも、少なくともわたしにとっては。だからこそここまで生き延びるために、音楽が、ピロウズが必要だった。それをこの映画は思い出させてくれた。

ゆかりさんみたいに戦って、なんとかかんとか山は越えて、けれどごっそり体力も気力も抜けてぼろぼろで、ひどい時は芸術はおろか食べ物の写真ですら受け付けなかった自分。それでも”その”あと、一番最初に食指が動いたのはピロウズのライブDVDだった。なんとなしにデッキに入れて再生して、聴き慣れた曲に心が震えた。べろんべろん相談室を見てw笑えた。そこからやっと少しずつ元の生活に戻ることができて、ああもしかしたらわたしの人生の根幹に一番近いところにいる音楽はピロウズなのかもなあと思った。それをこの映画は思い出させてくれた。

だからわたしは、彼らに本当に、本当に感謝している。ずっと応援し続けたい、そう思っている。もちろん、惰性とか温情とかではなく、音楽性が自分にバシッとくるからというのが一番の理由なのだけど。それでも、今ここにこの自分でいられる理由の一つはピロウズだ、それを忘れたくない、そう思った。

世の中も自分もこれからどうなるかわからない(それは常にだけど)。こんなこと言っていても、わたしは立場(というか、柄?)上、もはや「キミ」と呼びかけてもらえる存在じゃないかもしれない。それはとてもつらいけど。

でも。それでも。ありがとうはこちらの方だ。

エンドロールのメッセージに向かって、たぶん十度目くらいのその言葉を、今日も胸の内でつぶやくのだ。